
ポケモン最初にして最高作「ミュウツーの逆襲」リメイクを見て
バリバリの金銀ルビサファ世代のクロです。
あの頃はまだコードを使ってポケモンの交換をしてました。
1998年公開映画
「ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」
が2019年夏 フル3DCG映画になって蘇りました!その名も
「ポケットモンスター ミュウツーの逆襲 EVORUTION」
個人的な評価 5段階各20点満点
脚本:12点
演技:18点
美術、演出:12点
カメラ、照明:13点
音楽:15点
合計:70点
前作と違う点。
冒頭での子供ミュウツーのくだりが全カット。アイの登場もなし。
最強のトレーナーの正体を最初からバラす。
ロケット団の船がラプラス型メカに。
他のトレーナーの声優陣が一新。
全体的にキャラの動かし方や、サイズ感などの演出がダイナミックかつ丁寧に。
細かく捉えればもっとあるけど、ここら辺で。
個人的には前作に完全に劣る作品という感想。
子供向けの映画、という視点で見れば、
今作はダイナミックなアクションや、ポケモンの描写の美しく、フル3DCGとしての見所は多々あると思う。
しかし、子供向けのポケモンが劇場版第1作にして、
重すぎるテーマ、重厚なストーリー、大人が楽しめるポケモンを作り出した部分が薄くなっているように感じた。
セリフもほとんど同じなので、ほぼ物語は同じだけど、
どうしても最初の子供ミュウツーが涙を知るシーンは入れて欲しかった。
この映画のすごいとこは、
人間が悪だ。
とはっきり言わせているところ。
ロケット団が悪ではなく、
人間こそが悪だ。
と、まとめて表現してる点。
人間というのは、傲慢で、怠惰で支配欲に塗れた存在だと、ここまではっきり言い切るのはすごい。
だからこそミュウツーの言葉には重みがあるし、ポケモンと思えない。
そしてさらに物語を重厚にしてるのは、
「同じ種族はどちらかが消えるまで戦いをやめない」という言葉。
ポケモンの殴り合いを見るのも心が痛むけど、
この言葉が連想させるのは人類の戦争の歴史だろう。
生物も人間も同じで、どちらが上でどちらが下もない。
みんな「生きている」のだ。
生きている、それだけじゃダメなのか。
「なぜ生きているのか、自分は誰なのか」を知らないと生きてはならないのか。
難しいテーマだと思う。
事実、この質問をされてバッチリ回答できる人はそんなに多くはないだろう。
生きていること自体を肯定し、
生きていること自体を受け入れる。
なぜならもう確かに「生きている」のだから。
力強く生きていこう。と思える映画でした。
「自分が何のために生きているのか」にぐるぐる悩んでいる人に見て欲しいです。

